◆町を歩けば至るところ蔵に出会う。中でも目立つのが煉瓦造りの蔵。明治30年代に岩越鉄道(のち磐越西線)の工事需要を見込んで、近郊の三津谷に煉瓦工場が出来てから、この地方に煉瓦造りの建物が増えたという。
圧巻なのは、若喜商店の蔵だ。日本瓦の屋根にがっしりした煉瓦の壁という、和洋折衷の不思議なデザインが決まっている。おまけに堂々たるバルコニーもあり、ハイカラ度は抜群なのだ。その昔、大事なお客が来たときは店主がここに案内し、自慢の庭を見せたりしたのだろうか…。
不機嫌な空はなかなか微笑んではくれない。午後になって時折、雨がぱらつき出す。蔵造りの寺、安勝寺の本堂の庇に逃げ込み、しばし雨宿りをする。雨の中、広い境内に時々急に日が射したりする。妙な天気だ。どうやら今日は、“狐の嫁入り”の日だったらしい。 |