◆武家屋敷通りや商家の様々な店蔵、明治期に建てられたという旧庁舎に、尋常小学校の旧い校舎など、ゆっくり見て回ると半日はあっという間に過ぎていた。これほど古い建物が一つの町の中で、密度濃く点在しているところも珍しい。しかも、その全てがこの町の自然な風景の一部なのだ。誰もがのんびりと静かに、それらに溶け込んで生きている。観光客を集めてそれで食おう、という妙にガツガツした姿勢が見えないのがいい。
最後に訪ねたのは、「懐古館」という小さな資料館。一回りした後、受付の女性に帰りのバスの時刻と料金をたずねると、頼んだわけじゃないのに、バス会社に電話までして調べてくれたっけ。この親切が、旅のいちばんの思い出になる。アリガトウ、登米の人たち。何もかも当たりだった、今度の旅。土産に持ち帰った名物の油麩と青葉屋のせんべいも、ともに「当たり〜!」だった。 |