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その40.この広い野原いっぱい、ヨモギ(2001.3.15) なんだか暖かかったり寒かったりとこのごろの気まぐれな天候じゃが、春はこうやって少しずつ近付いてくるんだね。サッカーくじtotoの販売も、ついに始まったしな。で、早速わしも1億円を狙おうと販売所を探したんじゃが、なぜかうちの近所には見つからず、結局買えずじまいじゃ。ああ、損した。もっとも、予想は半分以上外れていたんだがね。J2がちと難敵だが、次は必ずゲットしてやるつもりじゃよ。 ところで、この季節になると恋しくなるのが草餅じゃね。ヨモギ餅とも言うが、あの独特の草の香りと甘ーいアンコの取り合わせが、また何とも言えないんだよな。なに、酒も飲むけど甘いものも食うのかって? 大きなお世話じゃ。わしは子供の頃からヨモギの葉の香りが好きでな。近所の原っぱにはいくらでも生えておった。毎年3月頃になると、青い芽がいっぱいに土の上に出てきて、春を感じたもんじゃよ。寅さんで有名な葛飾柴又帝釈天の参道には、草餅や団子の店がズラリと並んでおるが、地理的にはすぐ裏側を江戸川が流れているから、土手には昔からきっとヨモギがいっぱい生えていたんだろうね。映画の中で寅さんがよく寝転がっていたのも、このヨモギの上だよきっと。ちなみに♪矢切の渡し〜、はすぐそばじゃ。 ヨモギはキク科の多年草でな、日本ではほぼ全土に自生している。そう言われてみれば、葉っぱの形がキクに似ているね。地下茎を伸ばして繁殖するので群生することが多く、山地や野原などにごく普通にみられる草なんじゃ。生命力が強くてヨモギという名前の起源も、四方(よも)によく繁殖するので「四方草」、よく萌えでる草から「善萌草」、だともいわれておる。葉をつみ取っても地下茎が残っておればまた芽を出し、日当たりさえ良ければどんな荒れ地でもぐんぐん増えて行く。たくましい草なんじゃねえ、わしと違ってさ。 そのせいか、ヨモギは昔から日本人の生活に色々な面で活用されてきた。草餅などはその一例じゃが、じつはこの草、我々にとって有効成分の宝庫でもある。特に多いのが食物繊維でな、その量はホウレン草の10倍近くもあるそうな。昔の人が春になって農作業などが忙しくなると、必ずヨモギ団子を作って食べていたのは、その中にみそや胡麻、梅干しなどを入れて、毎日食べてスタミナをつけていたのだとか。ヨモギ自体は高カロリーな食べ物ではないんじゃが、多量の繊維質が腸を掃除し活性化してスタミナ作りに貢献していたんだね。 他にも、良質の葉緑素(クロロフィル)が持つ、浄血、増血、抗潰瘍、殺菌、末梢血管の拡張、新陳代謝の促進、抗アレルギー作用、防臭などの効果のほか、最近では免疫力や発ガン抑制の作用についても有望視されているよ。また、ビタミンやミネラルも豊富で、虫下しに効くサントニンという成分も多い。さらにはヨモギの発する芳香が、アロマテラピーの面でも効果的なことが知られておる。 こうしてみると、ただの雑草だと思っていたヨモギにも、驚くべき効能があるんじゃね。知らなかったろうキミも。わしも明日からさっそく毎日ヨモギ風呂に入って、中でヨモギの青汁でもグイッと飲むことにするかな。そして、風呂上がりには足の裏に熱ーいお灸をすえるんじゃ。え、なんでお灸かって? 実は、このモグサもヨモギから作るんだとさ。 |