その59.エッチの相手を研究すれば(2001.12.8)

いやー、エッチは難しい…。なに、スケベな想像をするなって? 何を言うとる。わしが心配してるのはそのエッチじゃなく、W杯サッカーの組み合わせ抽選で決まった、H組の日本の対戦相手のこと。なんたって、ベルギー、ロシア、チュニジアじゃ。どこも優勝候補というほどの強豪国ではないが、それだけ情報も掴みにくいわな。まあ、はっきりしてるのは、FIFAランキングではすべて日本より上だと言うことじゃ。もっとも、あのランキングもあんまりあてにはならんがね。とにかくここを勝ち抜いて、何が何でも日本は決勝トーナメントに進出せにゃいかん。
 しかし、来年の開催期間がちょうど6月の梅雨のシーズンなのは、こちらにとって有利な条件じゃね。ベルギー、ロシアはともに北の国だし、チュニジアは地中海気候の北アフリカの国。雨が多くムンムンムシムシと異常に湿気の多い日本の6月は、彼等にとって初めて経験する不快な季節のはず。慣れない選手達の中には、体調を崩す者が出てくるかもネ。それがこちらの付け目じゃて、フッフッフ。♪あめあめ、降れ降れ、かあさんがぁ〜、と。

ベルギーと言えばW杯出場の常連国。優勝とまでは行かないが、毎回、そこそこの成績を残す古豪じゃ。甲子園の高校野球で言えば、平安高校とか広陵高校みたいな存在かな。面積は四国の約1.5倍で、人口わずか1000万人の小さな国ながら、W杯にはなんと6回連続出場と言うからしぶといよ。
 ここは歴史の古いところでな、むかしローマのカエサルが「ガリア戦記」の中で最も勇敢な部族と書いた、ベルガエ族が彼等の祖先なんじゃ。このベルガエ(ケルト語で戦士の意味)が、ベルギーの語源になったというから恐ろしい。現在は立憲連邦君主国。今年の10月には、フィリップ皇太子ご夫妻に女の子が誕生したというから、なんだかわが国と似ておるね。ちなみに数年前の春、隅田川公園の花見の帰りに拾ってきて、いまは館長室に敷いてあるカーペットには、裏にベルギー製と書いてあるな。ま、これはどうでもいいか。

ロシアも手強いよ。とにかく、体もデカいが国もデカい。面積は日本の約54.7倍で、もちろん世界一。もっとも、人口が約1億4,820万人というから、こちらは日本とそう変わらないね。ただし、ソ連時代はめっぽう強かったサッカーも、ロシアになってからの戦果は今ひとつ。寒い国から来た彼等が、日本の蒸し暑さに参って、スタミナ切れでも起こしてくれれば、わが方にもつけ入るスキはあるんだがね。
 そう言えばわしがモスクワに行ったのは、いまから20年ほど前だったかなあ。いやー、かの地の若い女性は、みな肌が抜けるように白く美人揃いじゃった。ただし、これが30歳を過ぎると、例外なくビヤ樽オバサンになっちまうんだがね。そして男は例外なくウォッカ好き。あの強い酒を誰もが一気に飲むんだから、たまげたよ。そこで、試合の前日はみんなしてロシアチームの宿舎にウォッカを差し入れる、と言うのはどうかな。しこたま飲ませれば、さすがの彼等も二日酔いするんじゃないかい。ダメ、これ?

分からないのがチュニジアじゃ。そもそも出場国だってことを、わしゃ不覚にも知らなかったよ。キミ、誰だったっけ?という感じだもんね。だから実力も謎なんだが、そこがまた不気味でもある。学校の世界史の時間に登場したカルタゴと言えば、キミも思い出したかな。紀元前2世紀、ローマ帝国と戦って滅ぼされた都市国家だね。将軍ハンニバルの名は、いまも世界中に轟き渡っておる。チュニジア人は彼等の血を引いてるってわけだから、これも侮れないやね。やーれやれ。
 こう見てくると、どこも強そうで油断のならん相手ばかりだが、なんたって日本には地元の利がある。熱狂的なサポーターが大声援を送り、敵にプレッシャーを与え、天候が味方をすれば、1次リーグ突破も夢じゃあない。日本代表はサムライ・スピリットでガンバって欲しいね。頼むぞ、中田、柳沢! うーん、これから半年間、エッチのことが頭から離れそうにないなあ。