[『新生』を山積みして出荷する大八車]


 明治36年(1903)開発に成功し販売を開始した行火「新生」は、またたく間に人気商品となり、佐藤商店発展の礎を築きました。狭い工場では注文に生産が追いつかず、一時は立ち往生したこともあったとか。
 この頃、商品の運送を一手に担ったのが大八車でした。当時はまだ、自動車による運送など及びもつかない時代。木製の二輪車を人力で引く大八車は、庶民の運搬具として大いに活躍したものでした。何と言っても、動力が人間なので燃料は不要。おまけに、狭い路地裏にも自在に入って行ける便利さは、何ものにも代え難い魅力だったのです。
 写真は、大八車に「新生」を積んで出荷する工場の様子を写したもの。当時の佐藤商店では2台の大八車を擁し、競うように商品を運んだのだとか。まさに大車輪の活躍だったわけですね。